庭木の葉に白い粉状のものが広がっている場合、うどんこ病(Powdery mildew)の可能性があります。うどんこ病は糸状菌(カビの一種)が葉の表面に繁殖するもので、白い粉のように見える部分は菌糸や分生子の集合体です。多くの樹木や草花に発生し、春から秋にかけて乾燥気味で昼夜の温度差がある時期に広がりやすい傾向があります。
白い粉の見分け方
葉の白い粉が全体に広がっているのか、葉の一部や表面だけなのかを確認します。うどんこ病の初期は、葉の一部に白い斑点や粉が現れ、その後広がっていく場合が多いです。
綿状や毛状のものは別の菌類(灰色かび病や白絹病など)が関わることもあります。虫のロウ物質や分泌物、チョウ目の幼虫の糸、ホコリや排気ガスの付着物が白く見えることもあるため、実際に触れてみて粉が広がるかどうかも確認します。
発生しやすい樹種
うどんこ病は幅広い樹種に発生しますが、特に発生報告が多い樹木にはサルスベリ、バラ、ヤマブキ、クヌギ、ウバメガシ、ハナミズキなどがあります。日当たりが悪く通風の悪い場所、枝が込み合って葉が乾きにくい環境で発生しやすくなります。
初期に確認すること
- 白い粉は葉の表面か裏面か、または両面か
- 症状が広がっているか(1週間前との比較)
- 周囲の同じ樹種や別の樹種にも広がっているか
- 日当たりや通風の状況
- 最近の天気(乾燥した晴天が続いていたか)
対応の基本的な考え方
うどんこ病は樹木が枯死することは少ないですが、症状が広範囲になると光合成が妨げられ、樹勢が落ちることがあります。早期に確認して対応できるかどうかが重要です。
枝が込み合っている場合は、通気・採光を改善するための透かし剪定が予防につながります。すでに発生している場合は、症状のある葉を取り除いて処分する(コンポストに入れない)ことが拡大の抑制に役立ちます。薬剤を使う場合は、樹種や症状に応じた適切なものを選ぶ必要があります。
病害虫診断ツールの活用
白い粉以外にも症状が出ている場合や、樹種に対して考えられる病害虫の候補を絞りたい場合は、病害虫リスク診断をご活用ください。樹種・季節・症状の組み合わせから、疑われる原因の候補を確認できます。
定期的な状態確認には樹木健全度チェックリストで葉・枝・幹・根元を部位ごとに記録しておくと、変化を追いやすくなります。