梅雨の時期(6〜7月)は高温多湿の環境が続くため、糸状菌(カビ類)による病害が広がりやすくなります。梅雨入り前に庭木の状態を確認し、発生リスクが高い状態を解消しておくことが予防の基本です。
通気・採光の確認
梅雨時に病害が発生・拡大しやすいのは、枝が込み合って葉が乾きにくい環境です。特に以下の状態は梅雨前に改善を検討します:
- 枝が密になりすぎていて内部まで光が入らない
- 葉が互いに重なり合って通風がない
- 地際付近に落ち葉や有機物が堆積している(病原菌の越冬源になることがある)
透かし剪定によって内部の採光・通風を改善することが、病害予防の基本的な対策のひとつです。ただし、剪定は時期によっては花芽を落としたり、病害の傷口になるリスクもあるため、樹種と時期を確認してから実施します。
梅雨前に出やすい病害
うどんこ病:白い粉状の菌が葉に広がる。乾燥気味の時期から梅雨にかけて発生しやすい。梅雨の前半に広がり始め、乾燥した晴天で激化することもある。
すす病:カイガラムシやアブラムシの排泄物(甘露)に発生する黒いすす状の汚れ。虫の発生が根本原因のため、虫への対応が先決。
炭疽病・黒点病(バラなど):雨が続く時期に葉や枝に広がりやすい病害。バラ、カエデ、ツバキなどで発生することがある。
灰色かび病:低温多湿の環境で発生しやすい。傷んだ花弁や葉に最初に出ることが多い。
確認するポイント
梅雨前の点検では以下を確認します:
- 葉の表裏に白い粉・黒い粉・斑点・変色がないか
- 枝の表面にカイガラムシやアブラムシが付いていないか
- 落ち葉に病斑・黒点がないか(病原菌が残っていることがある)
- 幹・枝に傷、かいよう、樹液の滲出がないか
病害虫診断の活用
症状が出ている樹種と症状の内容から病害虫の候補を確認するには、病害虫リスク診断をご活用ください。梅雨という季節条件を加えると、疑われる原因の候補を絞り込みやすくなります。
全体の健康状態を部位ごとに記録しておきたい場合は樹木健全度チェックリストが役立ちます。梅雨前・梅雨後で比較することで、季節ごとの変化を追跡できます。